「水量がおおい」はずだった/1998年06月13日(曇)

美深峠

 美深峠からのぞむ樹海は、雲が低くたれさがってウルベシ川が深い谷に沈んでいる。昨年、天塩山地の山頂近くは残雪が広い範囲をおおっていたのに、今年はあおあおとした嶺に初夏の景色が映って、雪渓がほとんどない。

天塩川水系安平志内川(中川町)[06:30の気温13度、水温11度]



 天塩山地の懐深く入り込んだ安平志内川の水源域は、豪雪地帯で雪融けがおそく「水温と水量の安定した流れ」が保っていると思っていた。しかし暖かい春は渓の渇水を早めたようだ。水温が高いので上流部を試釣してみたが、アタリがなく下流へ移動する。

 今年の安平志内川のヤマベは何かが違う。
水温が2〜3度あがって14度ちかくなると、活性してアタリがでてくるのに、喰いがあさく鉤がかりしない。それでいて何度も餌を追いアタリがでる。スレではなく、警戒していて喰いがあさいのではないかと思い、糸をすこし弛ませると鉤がかりする。

 水源域の渇水が水温の変化を急速にし、瀬の流れを浅くしてヤマベを警戒させている。いつもの釣方では、どうもあわないようだ。
下流域の瀬ではアタリがよわいながらも、10時頃からすこし釣れだしたが、小さいヤマベばかりで安平志内川をあきらめヤマベ探しをする。

ワッカウエンベツ川

 安平志内川、最大の支流も渇水していてヤマベがいない。他の支流も同じで魚影なく、解禁第二週は無念な結果におわった。